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解説記事 > サービサー市場に関する調査結果 −不良債権大量処理後の戦略が求められるサービサー市場−
2006年3月21日

株式会社矢野経済研究所
代表取締役社長  水越 孝

◆調査要綱
調査目的: 金融周辺分野の新市場として急成長しているサービサー(債権管理回収業)市場について、市場規模・動向や主要サービサーの取組みを調査することで、その実態を把握するもの。
調査対象: 法務省から営業許可を取得したサービサー(94社、2005年12月末)。
調査方法: 直接面接取材及びアンケート調査を主体に文献調査を併用。
調査期間: 2005年12月〜2006年1月。
※ サービサーは、金融機関の不良債権問題を背景とし、1999年2月に弁護士法の特例として「債権管理回収業に関する特別措置法(サービサー法)」が施行され、事業として特定金銭債権の管理及び回収が可能になったことから、参入が開始された。

◆調査結果サマリー
2004年度のサービサー市場規模(営業収益ベース)は、金融機関の不良債権処理の加速を背景に、前年度比53.1%増の1,715億円まで拡大。

☆ サービシング需要は、大手金融機関から地域金融機関や2次譲渡マーケットへシフト。

☆ 従来の清算型債権に加え、再生型債権の取扱いが増加傾向にあり、事業再生の受け皿としても機能しつつある。

☆ 今後は、金融機関の不良債権処理が終息し、サービサーの取扱債権規模は縮小していくことから、事業モデルの転換(金融アンバンドリング化への対応等)および業界再編・撤退が加速する見通し。

◆発刊資料
タイトル: 2006年版サービサー市場の現状と展望
発刊日: 2006年1月31日
資料体裁: A4版 186頁
販売価格: 105,000円(本体価格100,000円)

◆調査結果の解説
(1)サービサー市場規模
サービサー市場に関する調査結果
(2)市場動向
サービシングには大別すると債権の買取業務と受託業務があるが、現在、業績が好調なサービサーの多くは買取業務をメインとしており、銀行系等の一部サービサーを除き、高い収益が期待できる買取事業の比率が高まっている。
サービシング需要は、大手銀行が政府の金融再生プログラム(2004年度末までに不良債権残高を半減)に沿って不良債権処理(不良債権のオフバランス化等)を加速させたことから活発であったが、2005年度からは大手銀行から、不良債権処理が進んでいない地域金融機関(地方銀行や信用金庫等)あるいは2次譲渡マーケット(整理回収機構や投資家が保有購入債権を放出)へシフトしつつある。
今後、サービサーは、特需的な金融機関の不良債権処理だけに頼らない事業モデルを構築できるかどうかが問われるようになる。そのような中、次世代サービサーの事業モデルとして特に注目されるのが、金融のアンバンドリング化への対応である。金融のアンバンドリング化への対応とは、各種金融スキームの中でサービシング部分を第三者であるサービサーが担っていくということであり、サービサーとしては通常の金融事業と一体化した事業展開が可能になる。

特に、流動化・証券化債権や金融機関の各種ローンに対するサービシングが期待されており、一部のサービサーではすでに取組みを始めているものの、まだ事業規模としては小さい。
(3)課題
サービサー法が2006年中に改正される予定だが、改正内容がサービサーの経営に与える影響は非常に大きく、サービサー法が従来の“金融機関の不良債権処理”を主眼とした法制のままでは、サービサー市場の大幅縮小は免れないだろう。

※「サービサー市場に関する調査結果」は、2006年2月14日の矢野経済研究所のプレスリリースを、許可を得て転載いたしました。

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